活動目的
個人のガーデンの開放、紹介を通じて、地域社会の交流、園芸文化の発展を目指す。活動内容
- オープンガーデン情報のホームページでの告知
(全国のオープンガーデンを計画している方々の開催日、見所をご案内します) - オープンガーデンコンペティション 年2回
– 6月 バラクラフラワーショー(5月末締切)
– 10月 ハーベストフェスティバル(9月末締切) - 交流会開催 (地域活動発表の場を提供)
- マスコミ、ツーリズムへの広報発表
オープンガーデン・ジャパンスタートによせて
英国におけるプライベートガーデンは数限りなくあります。オープンガーデンというシステムを作りだしたことは、当然の結果であると思います。なぜならば、丹精込めて手入れした庭が美しく成長してきたら、人に見せたいのが人情というもの。私も今までパブリックにオープンしているガーデンから、個人のプライベートガーデンまで沢山の庭々をみて来ましたが、どの庭も当然ながら、一つとして同じ庭はなく個性豊かなものでした。
たとえば、サフォークにあるハートさんの庭は、リタイヤしてからご主人の趣好で作られたもので、植物の面白さで評判の庭でした。みたこともない変わった色のアイリスなど様々あり、見飽きないのです。たまたま、取材で同行していたカメラマンがカメラ位置の為に花壇に足を踏み入れたところ杖をふりあげて、叱られてしまいました。それだけハートさんの魂が込められた庭だったのです。そして、奥様のお手製のケーキやスコーン、お紅茶の美味しかったことも今でも思い出します。
オープンガーデンに参加していただく定義は、ご自分がいかに“人に見せたいか”を基準に一番見せたいシーンや時を選んで最低40分は楽しめる庭を作ることにあります。また一年でご自分にとって何時が良いのかも大事なポイントです。オープンガーデンを見物に来られた方には、お茶とお菓子のサービスを出します。英国では、近所も協力してティーカップを貸したり、お菓子を焼いて届けてくれたりしています。見物の方は入場料とお茶代を置いてゆきます。その費用は一部所属するオープンガーデンソサエティに渡され、公開庭園の期日と場所、みどころを広報する、イエローブックなどの制作費や運営費として使用されたり、チャリティーとなったり、庭の格付けのジャッジ(審査員)の経費となります。また来年のお庭の軍資金にもなります。
そして、ジャッジ(審査員)が見に来て、その庭に評価を与えます。その年で一番美しい庭(イヤー・オブ・ザ・ガーデン)に選ばれた人にはメダル(賞状)が届けられます。メダルは、クリスマスの日に届く人もいて、サプライズの一番嬉しいクリスマスプレゼントだったと私に話してくれた人がありました。
庭は美しく人に見せたいものではありますが、庭づくりの為にストレスになったり、身体を痛めてしまっては何の意味もありません。まず骨格をきめ、楽しみながら、焦らず庭づくりをしてゆきましょう。すでに出来上がっている方は、庭の美しい風景をカメラに収め送ってください。庭をオープンすることで隣人、地域と楽しく交流したり、遠くからの人々との出会いがうまれます。格付けを得ることによって自分自身への励みともなるでしょう。
オープンガーデン・ジャパンへの沢山の方のご参加を楽しみにお待ちしております。
2017年12月吉日
英国園芸研究家 ケイ山田